おわりに

拙文「来たるべき日本の未来」を長期に渡り、御高覧頂き有難う御座いました。心より厚く御礼申し上げます。

此の稿を以て了となりますが、今後も協同組合への主張・提案は続けて行きたく存じます。

今日の、世界動乱化に於ける危惧は、対岸の火でなく正しく、この極東アジアこそ、主戦場の火種を抱えており、危険を孕んでいる状況であり、抜き差しならない事態となっています。

歴史は、繰返すと云うが、同じ過ちを二度と犯してはならず、それを望んでいる戦争屋(軍産複合体)の術中に嵌ってはいけません。

彼らは、常に「対立さして統治する」を画策し、漁夫の利を得て来た陰謀家であり、世界を食い物にして来た、邪悪な存在です。

特に、西洋は罠を仕掛けるを得意とし、狩猟と農耕、石と木、人工と自然の違いを見れば、一目瞭然であり、世界の進運は彼らの手で、今日まで行われて来た。

此処へ来て、気付いたというか、覚醒した人々が現れつつあり、西洋文明の行詰りにより、東洋文明へ目を向けられ、特に東洋の果て、この日本に注目が集められるようになった。

確かに、食文化や農産物、禅、アニメ等、日本の売りは多くあれども、日本の大自然(山、川、海、)の他に、日本人の人情味、優しさ、思いやり、親切さ、礼儀正しさへの仰望が伺われる。

世界地図を斜に構えてみると、日本列島になり、麒麟と成り(頭が北海道)、逆に見ると龍(九州が頭、口が錦江湾)に変じ、大陸側から見ると鷲と成る。

何故、明治維新の時日本の果てから、薩長土肥から志士が出たのだろう。船の甲板に上って船首から前方を見ても、後方は見えず、中央から見ても同じで、一番後方の船尾から見ると、前方が開けて、しかも船全体見え、何処へ向かっているかもハッキリ見える。

本州の果て、長州から高杉が、四国の果てから龍馬が、そして日本の最南端から西郷が起ったのである。又、魚と国家は頭(カシラ)と腸(ハラワタ)から腐ると云うが、腸の東京からは維新革命は、起らないし、出来ないのである。

地球規模で俯瞰すれば、世界の果ては日本であり、船の論理で行けば、世界全体が見え、遠い中東のウクライナ紛争や、イラクの内紛がよく見える。この日本に世界を解決する原理があり、獅子奮迅の志士が出る、と確信する。

此の、東洋の果てに位置する日本は、世界歴史の中で突出し、何れの国も経験(大戦・地震、津波・台風・貧困<飢えの苦しみ>・経済復興・科学技術の進歩・食文化等)出来ないような禍福を潜り、これから何処へ向かって行こうとしているのか、と謂うのが、世界の関心事であろう。

ユダヤ人が憧憬した、日本の皇室とそのシステム、長い歴史と伝統、アインシュタイン、トインビーが絶賛するまでもなく、世界の識者は日本の行く末を、予知していると思われる。

その大方が、日本には「世界を解決する原理がある」と謂う事である。その足元に居る我々が認識もなく、自信もなく、誇りも捨て、宗主国(アメリカ)のお尻馬に乗って、手羽先となっている。

然るに現今の国情は、政治、経済、社会、教育、文化、思想、宗教、国防、外交、マスコミ報道、医療、保険、年金等完全に行詰り、多くの国民は、その怒りの矛先を、スポーツ・芸能・音楽・娯楽に転化し、1%の特権支配階層の術中(ガス抜き)に嵌っている。

そして、多くの国民は自覚・覚醒もなく、一生を無駄に過ごそうとしている。この抜き差しならぬ、99%の貧困層を救い上げるには、如何にしたらよいのか。

それには、血の通った者同士の連帯であり、どうしても協同体(ゲマインシャフト)を、全国各地に根付けして行く事であり、と同時に物心両一に根差した、地球家族への樹立である。

(完)

  • 最終更新:2014-07-11 04:47:36

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