はじめに

 今、現在国内外の混乱・混迷の原因は、一言で云えば、資本主義体制(一つ欲しいものを十も百も生産する)にあると云っても過言ではない。
共産主義体制のソ連が崩壊し、一方、資本主義体制の欧米が凱歌を挙げたと思うや、EUのギリシャ危機を契機に、アメリカのリーマンショック以来の財政破綻、その尻馬に乗って来た日本を始めとする自由主義陣営の末期的症状、この弊害は経済不況に依る中小零細企業の相次ぐ倒産、及び雇用問題(特に正社員と派遣社員の格差・失業・自殺等)を惹起し、さらに貧富の懸隔を生み、益々、富裕層と貧困層の対立を助長している。
資本主義の原則は絶対の私有制であり、その目的は利益追求であり、富の蓄積であるが為、無限に欲望を肯定する社会体制なのである。
特に我が国のバブル期に、最大財閥グループの、組織の三菱(金曜会)・結束の住友(白水会)・人の三井(二木会)に依る、流動資産の占有率は、国全体の二十パーセントであった。
尚、日本一の売り上げを誇る、マンモス企業トヨタも、三井・二木会のオブザーバーに過ぎない。
このコングロマリット圏外の大企業としては、スーバーゼネコンと云われる鹿島建設を筆頭に大成建設・大林組・清水建設・竹中工務店の五社会があり、国内はもとより全世界(特に東南アジア)に進出し、その下に西松建設を筆頭に七社会が控えている。又証券業界の野村・大和・山一・日興(当時)四大証券のうち野村・大和の寡占状態が続いている。
さらに、民族資本企業と云われた、電力業界は、東電を中心に北海道から沖縄まで、各ブロックに拠点を据え、その地域経済の要として、商工会議所などの主要なポストを占めている。
そして、情報産業(広告、マスコミ、メディア等)を一人占めにしているのが、ガリバー・電通の存在である。最早電通は政治(選挙戦略)の分野まで暗躍し、さらにクライアント(上場企業役員)の子息を入社(人質)させ、またマスコミ業界の株を買占め、発言権・影響力は計り知れないものがあり、将しく日本中央情報局と云った感がある。
その他、宗教企業とも云われ、絶大な力を振るってる宗教団体(創価学会)もあるが、政教分離を唱えながら、堂々と政教一致の選挙活動を展開している。その動員力と集票力に加え、集金力は群を抜き、その金の動きは闇の中である。よって宗教法人にも税金を課すべきである。
最早これらは、国家の中に国家があると云っても良く、又、その他大手企業の内部留保に於いては、天文学的数字であり、体内(國)のガン的存在であると云ってもいい。本来ならば国は内部留保税を掛けるべきであり、且つ消費税があれば、生産税(売上税)を徴収すべきであろう。
これら一%の富裕層の為に、九十九%の貧困層が犠牲に成る日(反乱)は遠くないと断言できる。
確かに資本主義は、生存競争・優勝劣敗・弱肉強食が基本であり、喰うか喰われるかの金権腐敗堕落の獣文化である。それが欲望民主主義に陥り、やがて金融(カジノ)資本主義というモンスターに化けるのは、予測された事であった。
然しながらその不幸は、この物質至上主義が、人の心をズタズタに切り裂く、凶器でもあったのである。人々は心だけではなく、現実に生活、生存を犯され、此れだけ文明(科学機械技術)が進歩発展しながら、毎日が不安・動揺・苦悩(苦悶)を抱えて喘いでいる人々が多い。
幾ら交通(新幹線)や通信(携帯)の手段が便利に成ったとしても、それは利便性だけであり、心は将しく暗澹たる惨状で、自殺予備軍が隊列を成して、魔界へ落ち込もうとしている。
嘗て、蒸気機関時代の生産力は、人力の百二十倍あったものが、電気生産時代に入って三千倍、さらに原子生産力時代の今日に於いては、一万二千倍に成ろうとしている。
本来ならば、政治的にその仕組みを変え、国民の合意があれば、地上の楽園は可能なのだ。その仕組みを、実験的に施行している団体(ゲマインシャフト〉は、世界各地に試みられている。その中で特に突出している、スペインのバスク地方で成功している「モンドラゴン」の協同組合を参考に、共に研究して行きたいと思う。その協同体組織が、国家的レベルで実施可能なのが日本であり、世界の雛形に成り得ると思っている。

  • 最終更新:2014-04-11 21:39:04

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